精密写真測量とは、京都大学工学部大西研究室が開発した寸法計測法の一つです。計測したい対象物をいろいろな方向から写真に撮り、その画像情報から対象物の寸法形状に関する情報を引き出す技術です。対象物は3次元空間にありますが、画像はこれを2次元に投影したのものです。この2次元情報から3次元情報を復元するという、逆解析技術を応用しています。
従来の写真測量では計測専用のカメラが必要でしたが、精密写真測量では、市販のデジタルカメラで高精度の計測が可能です。
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●ターゲットを用いて高精度の計測
通常のデジタルカメラの画像では、複数の写真から同一のポイントをマークする場合、最大でも1ピクセルの精度でしか位置の指定ができません。これでは対象から100mも離れると数cmの誤差が生じます。しかし、ターゲット(インクジェットプリンターで作成できます)を計測対象に配置することで、各ターゲットの中心を1ピクセル以下の精度で算出します。
●多くの写真で精度アップ
計測用のカメラと異なり、市販のデジタルカメラではレンズの歪みが計測結果に大きな影響を及ぼします。PhotoStation-21では、多くの写真を一度に処理することで歪みの傾向を算出し、レンズ歪みによる誤差を最小まで除去することができます。ソフトウェアによっては写真枚数が多くなると処理時間がかかるため、実用上は少ない写真で処理を行わなければならないものもありますが、PhotoStation-21では、独自の高速処理ロジックを用いており、ユーザーにストレスを感じさせません。
●もちろんターゲットなしでもOK
岩盤崩落、土砂崩れ等で、近傍まで近寄れない場合でも、ターゲットなしでの計測が可能です。離れた場所から写真を撮影し、おおよその土量、崩壊形状を計測することが可能です。
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●斜面や岩盤の変位計測
長期間にわたり、のり面等の変位をモニタリングする場合、しゃしんを撮影するだけで多数の点を同時に計測できるため、現場での作業期間を軽減できます。
●ダム湖周辺の地すべり地形の計測
対岸からでは距離が遠すぎて、光波測量では精度が出ません。PhotoStation-21なら三脚をセットする必要がないため、ボート等で湖上からの計測が可能です。
●モデル実験の変位計測
崩壊、変形等のモデル実験や、室内実験での試験前→試験後の変位を多点計測できますので、全体の細かな動きを把握できます。
●土砂崩れ、崩落の度量算出
計測した3次元座標データは、テキスト形式で出力が可能です。解析結果を土木CADソフトで読み込むことで、断面図の咲く英や体積計算を行うことができます。
●大規模構造物の3次元計測
工業計測の分野でも利用可能です。例えば、工場内で仮組ができないような大型資材について、PhotoStation-21で個々の寸法を精密に計測できます。
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